「145キロの遅球投手」がサイ・ヤング賞2人と、まさかの最多勝争い (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 今シーズンのピッチングを見ていても、対戦相手の並み居るスラッガーをゴロで打ち取っているシーンが目立ち、バッターの多くはバランスを崩されていました。過去のピッチャーでたとえるなら、通算355勝を挙げて「精密機械」と称されたグレッグ・マダックスのタイプに近いと言えばいいでしょうか。

 今年のブルワーズが躍進した原動力は、間違いなくデイビーズです。カーショウ(17勝4敗)やグレインキー(17勝6敗)といったサイ・ヤング賞投手と最多勝を争っているのですから、彼に注目しないわけにはいかないでしょう。

 レギュラーシーズンが終盤に入り、個人タイトル争いも佳境となってきました。今回紹介した選手が栄冠を手にできるのか、最後まで目が離せません。

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プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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