野球はひとりでは勝てない。田中将大を支えるヤンキースの仲間たち (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 そしてチャップマンにつなぐセットアッパーは昨シーズン同様、お馴染みのデリン・ベタンセス(3勝6敗12セーブ・防御率3.08)。2014年から3年連続でオールスターに選ばれるなど、リーグを代表するリリーフ投手です。今年3月のWBCでもドミニカ共和国代表として活躍しており、「ベタンセス→チャップマン」の黄金コンビ復活は田中投手にとって頼もしいかぎりでしょう。

 さらにもうひとり、リリーフ陣で注目したいのはタイラー・クリッパード(4勝6敗3セーブ・防御率3.57)という32歳右腕です。彼は2007年に先発投手としてヤンキースでメジャーデビューしたのち、2008年にワシントン・ナショナルズに移籍後、リリーフ投手に転向。2012年にはクローザーとして32セーブを挙げた実績の持ち主です。

 クリッパードがふたたびニューヨークに帰ってきたのは昨年7月。トレードで9年ぶりにピンストライプのユニフォームを着ることになりました。復帰後は速球とスライダーを武器にリリーフとして防御率2.49をマーク。今年3月にはアメリカ代表としてWBCにも出場し、初優勝に貢献しました。

 チャップマンとベタンセスの名コンビにクリッパードが加わった「ヤンキース救援トリオ」はリーグ屈指と言えるでしょう。7回にクリッパード、8回にベタンセス、そして9回にチャップマンという必勝リレーは見応え十分。田中投手は6回までゲームを崩さずに持ちこたえることができれば、白星を手にする可能性はグッと高まります。

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