異常なペースのイチロー3000本ほか、MLB史に残る今年の重大事 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ただ、左ひじを痛めたことで引退を決意したコーファックスは当時30歳。一方、今年で引退したオルティスは40歳です。選手寿命が延びているとはいえ、40歳でこれほどの成績を残せたことが本当に信じられません。

 ロブ・マンフレッド・コミッショナーは、「彼はレッドソックスを変え、フランチャイズの運命を変え、ボストンの街そのものを変えた。彼は街の力の象徴だった。今後も忘れられることはない」と、最大の賛辞を贈りました。彼の背番号34は永久欠番になることが決定し、将来の殿堂入りも間違いないでしょう。主にDHだった選手は評価が低かったりするのですが、オルティスの場合は別格です。

【第2位】ダントツに低い総額年俸のクリーブランド・インディアンスがリーグ制覇

 今年ほどクリーブランドという街が盛り上がったシーズンはなかったのではないでしょうか。アメリカ4大プロスポーツのチームが本拠地を置く都市のなかで、近年のクリーブランドはもっとも「チャンピオン」と縁遠い土地だったからです。

 NFLのクリーブランド・ブラウンズは1946年に創設。1950年代は強豪チームのひとつとして、何度も優勝を果たしました。しかし、1967年に全米規模として競われるようになったスーパーボウル誕生以後は、一度も出場したことがありません。

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