「スピード」vs.「パワー」対決。ア・リーグを制するのはどっちだ? (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

「ロイヤルズ対ブルージェイズ」は、1985年のリーグチャンピオンシップシリーズで激突して以来、ポストシーズンでは実に30年ぶりのカードです。当時のロイヤルズは2年連続6度目の地区優勝を果たした、まさに黄金時代。そしてブルージェイズは、球団創設9年目にして初の地区優勝を飾ったシーズンでした。いうなれば、「ア・リーグの新旧対決」というカードだったのです。

 また、ちょうどその年にリーグチャンピオンシップシリーズは、5回戦制から7回戦制へと変更となりました。それまでは先に3勝したほうが駒を進めたのですが、1985年からは4勝先勝となったのです。その結果、ロイヤルズは従来なら敗退している1勝3敗から巻き返し、逆転でワールドシリーズ進出。その後も勢いは止まらず、セントルイス・カージナルスに勝利し、球団初の世界一に輝きました。

 1985年のリーグチャンピオンシップシリーズを振り返ってみると、懐かしい顔ぶれが目に留まります。ロイヤルズは主砲のジョージ・ブレットが大暴れし、打率.348・3本塁打・5打点でシリーズMVPを獲得。ブルージェイズはのちに巨人入りしたジェシー・バーフィールドとロイド・モスビーの外野手コンビや、さらにダイエーでプレーすることになるウィリー・アップショーが1塁手として出場していました。

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