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ナ・リーグ激戦必至。ドジャース「最強2枚看板」に弱点はあるか?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

【MLBプレーオフ2015】ディビジョンシリーズ展望@ナ・リーグ編

 ア・リーグに続き、10月9日(日本時間10月10日)からナ・リーグのディビジョンシリーズがスタートします。まず注目は、1988年以来となるロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・メッツとの対戦でしょう。1988年のリーグチャンピオンシップシリーズでぶつかった両者は、ドジャースが4勝3敗で勝利。エースのオーレル・ハーシュハイザーがリーグチャンピオンシップシリーズとワールドシリーズでMVPをダブル受賞し、ドジャースは7年ぶりの世界一に輝きました。

「ディビジョンシリーズ展望@ア・リーグ編」はこちら>>>

自身初の300奪三振を達成したドジャースのクレイトン・カーショウ自身初の300奪三振を達成したドジャースのクレイトン・カーショウ 今シーズンのドジャースといえば、やはり「最強2枚看板」の存在なしには語れません。クレイトン・カーショウとザック・グレインキーのふたりでナ・リーグ西地区を制覇した、といっても過言ではないでしょう。16勝7敗のカーショウはメジャートップの301奪三振、そして19勝3敗のグレインキーもメジャートップの防御率1.66という驚異的な数字を残しています。

 このふたりを見ていると、1960年代のドジャースを思い出します。当時はドジャースの黄金時代で、左のサンディー・コーファックスと、右のドン・ドライスデールという両腕で頂点を掴み取りました。他球団でたとえるなら、2001年に世界一に輝いたアリゾナ・ダイヤモンドバックスの左腕ランディ・ジョンソンと、右腕カート・シリングのコンビでしょうか。それらと比較できるぐらい、左のカーショウと右のグレインキーの「最強左右コンビ」は、今のメジャーリーグで抜きん出ていると思います。

 短期決戦のプレーオフを勝ち抜くにおいて、確実に勝ち星の計算ができる絶対的エースの存在は非常に大きいです。なにしろ、このふたりがいるだけで、まず2勝を稼げるわけですから。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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