川﨑宗則が再出発の地ブルージェイズで生き残るには?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 日本のメディアでもオープン戦の結果が日々報じられ、メジャーリーグ開幕に向けて気分が高まりつつあります。特に気になるのは、日本人メジャーリーガーの動向でしょう。各地のキャンプでは、日本人選手の多くが新しいチームでポジション争奪戦を繰り広げています。レギュラーの座を掴むためにはどんなライバルに勝たねばならないのか、新天地で戦う彼らの今を紹介したいと思います。

ブルージェイズでレギュラー奪取に挑む川﨑宗則ブルージェイズでレギュラー奪取に挑む川﨑宗則日本人メジャーリーガーの現在地@バッター編
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 今シーズン、メジャーの舞台でプレイする日本人バッターは3人います。マイアミ・マーリンズのイチロー選手、サンフランシスコ・ジャイアンツの青木宣親選手、そしてトロント・ブルージェイズの川﨑宗則選手です。イチロー選手の所属するマーリンズについては以前のコラム(「イチローとマーリンズの相性が良い5つの理由」参照)で紹介したので、今回は青木選手と川﨑選手の現状について触れたいと思います。

 まず、昨年の王者ジャイアンツに移籍した青木選手にとって、今シーズンは外野陣の一角に食い込めるかが焦点となるでしょう。キャンプイン時、青木選手はレフトのポジションをライバルと競うことになりました。ジャイアンツのレフトの歴史を振り返ると、2007年オフにバリー・ボンズが退団して以降、毎年開幕戦でレフトを守る顔ぶれは違っています。2008年からの7年間で、レフトのポジションを1シーズン100試合以上守ったのは、わずか2選手のみ。2年前に1年間だけ広島でプレイしていたフレッド・ルイス(2008年)と、今オフにシカゴ・ホワイトソックスと3年契約を結んだメルキー・カブレラ(2012年)だけです。また、2009年をのぞけば、毎年レフトのポジションは7名以上の選手がプレイしています。青木選手はウィークポイントだったレフトを固める有力候補として移籍してきたのです。

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