米ドラフト指名から初の日本人メジャーリーガーへ。加藤豪将の素顔
ヤンキースからドラフト2巡目、全体66番目で指名された加藤豪将 ヤンキースがドラフト2巡目、全体66番目で指名した加藤豪将(かとう・ごうすけ)内野手が、現地時間6月21日から始まったルーキーリーグでプロの選手として上々のスタートを切った。
ルーキーリーグとはマイナーリーグの最下部にあたり、加藤が所属しているガルフコースト・リーグは、春にフロリダでキャンプを張るメジャー15球団の傘下チームが3つの地区に分かれてリーグ戦を行ない、6月下旬から8月下旬までの間に60試合を戦う。但し、ヤンキースだけが2球団を保有しているため、合計16チームある。
26日現在、加藤は5試合すべてに出場し17打数6安打(打率.353)、2本塁打。さらに出塁率は4割を超え、長打率は.765を記録。OPS(※)はなんと1.186に達している。
(※)OPSとは打者を評価する指標のひとつで、出塁率と長打率を足したもの。一般的に0.9を超えれば優秀な打者、1.0を超えると球界を代表する打者と言われている。
それだけではない。加藤は左打ちだが、左投手から.400の高打率を残しており、ホームランも放っている。明らかに左投手を苦にしていないのだ。
その加藤が発した言葉の中で、強く印象に残っているものがある。
「これからいい時も悪い時もいろいろあると思いますが、どんな時であっても大好きな野球を楽しむ気持ちだけは忘れずに、毎日を過ごしたいです」
プロの世界でしのぎを削り、勝負の世界で生きるようになると、この純粋な気持ちをどこかに置き忘れてしまう選手は意外と多い。素質、技術以前に大事なことは、どこまで野球を楽しめるか、愛せるかということではないだろうか。そういった意味で、加藤の将来に大きな可能性を感じる。
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