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【ドラフト】強打自慢の「七人の侍」に注目 バット一本でプロ野球のDH時代を生き抜く!  (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

今夏の都市対抗で10打数5安打をマークしたJR東日本の高橋隆慶 photo by Kikuchi Takahiro今夏の都市対抗で10打数5安打をマークしたJR東日本の高橋隆慶 photo by Kikuchi Takahiroこの記事に関連する写真を見る 社会人からは、即戦力に近いDH候補として高橋隆慶(JR東日本)の名前を挙げたい。明秀学園日立(茨城)、中央大と潜在能力を評価された右のスラッガーだが、パフォーマンスにムラがあった。JR東日本に入社後は「まずはとらえないと始まらない」と思考がシンプルになり、才能が開花。1年目から強豪の主軸を張り、長打を連発している。

 今夏の都市対抗では本塁打こそ出なかったものの、10打数5安打をマーク。身長185センチ、体重88キロの大型打者ながら、コンタクト能力の高さは大きな魅力になる。入社後に本格的に取り組んだ三塁守備も上達しているとはいえ、プロレベルで見ると甘さも目につく。まずは打撃を武器にのし上がりたいところだ。

 社会人の左打者では、外山優希(SUBARU)を忘れてはいけない。身長186センチ、体重97キロの大きな体躯で、自分の間合いでとらえた際の打球は迫力満点。中堅方向の打球がぐんぐん伸びるなど、広角に長打が打てる点も光る。現在、守備位置が一塁手に限定されているため注目度は高くないが、高い次元で見てみたいバットマンだ。

【夏の県大会を盛り上げたドミニカ人留学生】

 高校生ではドミニカ人留学生のエミール・プレンサ(幸福の科学学園高)をピックアップしたい。父のドミンゴ・グスマン(元中日ほか)はNPB3球団で活躍した元プロ野球投手。中日時代の恩師である森繁和の橋渡しで、息子は日本の高校へと留学した。

 身長190センチ、体重107キロの巨体ながら運動能力は高く、天真爛漫な性格も人を惹きつける。今夏の栃木大会3回戦・小山西高戦では、起死回生の同点本塁打を放った次の打席で、サヨナラ満塁弾を放り込んでみせた。野球を始めた年齢が13歳と遅く、無限の伸びしろを残していると言っていいだろう。

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