夏の甲子園で注目を集めた好投手たちをレジェンド・山本昌が解説  最も印象に残った選手は?

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

山本昌スカウティングレポート2024年夏(後編)

 NPBで32年間の現役生活を送り、通算219勝を挙げたレジェンド・山本昌氏(元中日)が甲子園大会で輝きを放った投手を徹底分析。後編は今夏の甲子園で注目を集めた新星や来年のドラフト候補として期待がかかる2年生投手を見てもらった。

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福井大会からすべてリリーフで登板した北陸の竹田海士 photo by Ohtomo Yoshiyuki福井大会からすべてリリーフで登板した北陸の竹田海士 photo by Ohtomo Yoshiyukiこの記事に関連する写真を見る竹田海士(北陸/177cm・76kg/右投右打)

縦の角度を持った、将来楽しみな右投手だと感じました。リリースポイントが高く、右腕を上から強く叩けるので縦変化が鋭く曲がります。とくに空振りを奪えるフォークの落差はすばらしかったです。ステップ時に体は立ちぎみですが、ホームベース方向へ真っすぐ移動ができています。また、コンパクトなテイクバックのため、打者はタイミングがとりにくいはずです。球速的にはまだ驚くような数字ではなく、全国的に騒がれていませんが、こういう投手こそ将来大化けするのかもしれません。

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著者プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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