異色経歴の監督と有名TikTokerを擁する高知中央女子野球部。驚きの練習量で甲子園での決勝の舞台に立つ (4ページ目)

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • Photo by Terashita Tomonori

 ユニフォーム姿で音楽に合わせて踊る様子が人気を呼び、フォロワー数は84万人を超えた。大会に向けてはTikTokを一時"封印"。「試合が終わったら選手全員でのTikTokをアップします」と話した最速124キロ右腕に注目したい。

 松本は「今回、甲子園で開催されることで初めて女子野球を見る人も多いと思います。そこでの第一印象が大事になると思うので、まずは頑張っているところ、そして『西内野球』で勝って日本一になって、高知中央を強豪にする試合にしたい」と話す。

【「女子野球を広げるために」ナンバーワンへ】

 このようにバラエティーに富んだ布陣で神戸弘陵に挑む高知中央。「自分の力で日本一に導きたい」と入学早々に主将へ立候補し、チームを引っ張ってきたのが氏原だ。卒業後は看護師の道に進むため、野球人生集大成の一戦となる。氏原は「西内野球」について説明しながらこう意気込む。

「『日本一』とは誰でも言えるけど、本当に日本一になるためには何かを捨てて、それに値する準備をしなければならない。みんなで基本からキツイ練習をやってきました。今、決勝まで来ているからこそ、守備はノーエラーで要らないランナーを出さない『西内野球』で、絶対に西内監督を日本一にしたい。そして、日本一になって自分たちのやってきたことを広めたいです」

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