明大ドラ１候補は作新の４番→エース。大学2年時、仲間の声に「変わるなら今」 (2ページ目)

　入江は作新学院（栃木）出身。高校2年夏に甲子園デビューを飾ると、３年夏には今井達也（現・西武）らとともに全国制覇を成し遂げた。その時のチームメイトとの交流が、大きな刺激になっていると語る。

「高校の時の同級生は本当に仲が良くて、毎年年末になるとみんなで旅行に行くんです。今井は自主トレの時期とかぶってしまうので来られないんですけど、当時の仲間と会うとやっぱり刺激になります」

　高校3年の時、入江は「４番・ファースト」として全国制覇を達成。２回戦から準々決勝にかけて、史上７人目となる３試合連続本塁打を放つなど、強打者として知られていた。そのせいか、大学進学後に投手としてなかなか芽が出なかった入江に「野手転向」を薦める声がどこからともなく聞こえてきた。それでも入江はあくまで投手にこだわった。

「ピッチャーとして結果が出なければ、当然、言われるのはわかっていました。自分が言われるのは別に構わないんですけど、ピッチャーとして獲ってくれた善波（達也）前監督だったり、それを推薦してくれた（作新学院の）小針（崇宏）監督に申し訳なくて......。そういうこともあって、ピッチャーとして結果を出さなきゃいけないという思いはずっとありました」

　とくに大学２年までは高校時代の「燃え尽き症候群」とでも言うべきか、野球に正面から取り組むことができず、もがいていた時期もあった。

「面倒くさがりの悪い自分が出てしまった。『これくらいやればいいや』と、もともとサボり癖があるというか、すぐに妥協していました」

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　転機となったのは、大学2年のオフに栃木に帰省した時だ。

「地元の友達や高校時代の同級生が『応援しているよ』『プロに行ってね』と言ってくれたんです。そこで『このままではまずいな』と思うようになって。変わるなら今しかないと」

　気持ちを切り替えた入江は、そこから肉体改造に取り組んだ。

「ウエイトトレーニングもそうですけど、一番は食事ですね。栄養バランスを考えるようになりました。ごはんの量もそうですし、食事を摂る時間帯も。また、サプリメントにも興味を持つようになりました」