2020.07.31

日大藤沢の牧原が筆頭。神奈川は
「本当に高校生か?」と思う逸材多数

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 そして今年の神奈川の大本命は、間違いなく東海大相模だろう。昨年から主力だった選手が多く残り、ドラフト候補の鵜沼魁斗(うぬま・かいと)、加藤響、山村崇嘉、西川僚祐(りょうすけ)の4人で、昨年秋の段階で高校通算156本のホームランを放っており、例年どおり春先から試合が行なわれていれば"200発カルテット"が誕生していたかもしれない。いずれにしても、その破壊力は全国屈指だ。

 強力打線の陰に隠れているが、諸隅惟大(もろくま・いっと)、石田隼都(いした・はやと/2年)の両左腕もキレのいいストレートが武器の好投手。

 桐光学園はエースで4番の安逹壮汰が引っ張る。左から右打者のインコースいっぱいに決まるクロスファイヤーは一級品で、スライダー、スプリットも高校生には攻略困難な代物だ。ストライクが集まりすぎて打たれるケースもあるが、テンポのいいピッチングは見ていてスカッとする。

 古豪復活に挑む横浜商は、本格派右腕の山口塁(2年)、投打に頭角を現し始めた192センチの笹川吉康、187センチの畠山翔(2年)と楽しみな選手が揃う。

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 ほかにも投手では、150キロ近いストレートを投げる横浜隼人の右腕・加藤大、1年からマウンドに上がるなど経験豊富な星槎国際湘南の左腕・三浦舞秋(ましゅう)のピッチングに注目したい。

 野手に目を移すと、桐蔭学園の遊撃手・川久保瞭太と二塁手の木本圭一(2年)は走攻守に非凡なセンスを発揮し、慶応の水鳥遥貴、横浜商大付の武藤航は強打の大型遊撃手として将来を期待されている。

 毎年、多くの逸材を輩出する神奈川だが、今年は例年以上に多くの才能が集まった。もしかすると、これまでの神奈川で一番の「当たり年」ではないか。それだけに甲子園をかけた激戦が見られないのは残念でならない。

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