奥川恭伸から豪快アーチ。京都No.1スラッガーは「飛ばす力が増した」

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Nikkan sports

スポルティーバ厳選!
高校野球 47都道府県の注目選手
京都編

 新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校野球選手権大会」が中止となり、その代わりに、各都道府県は独自の代替大会を開催する。京都では7月11日から7イニング制の「夏季京都府高等学校野球ブロック大会」を開く。府内8ブロックに分かれ、トーナメントでそれぞれ1位を決める。白熱の試合が期待される中、注目選手を紹介する。

高校通算35本塁打のスラッガー、京都外大西の山下航汰高校通算35本塁打のスラッガー、京都外大西の山下航汰 昨夏の京都府大会準優勝の京都国際は、今秋ドラフト候補に名前が挙がる早真之介(はや・しんのすけ)、釣寿生(つり・じゅい)のコンビに注目が集まる。

 早は左投左打の外野手。コンパクトにしっかりと振る強いスイングが持ち味で、低く鋭いライナー性の当たりが印象的だ。中学時代は投手として鳴らしたが、「打撃に集中したい」と野手に専念。課題だった走塁にも磨きがかかり、走攻守で成長した。

 釣は右投右打の捕手。強肩が魅力の捕手としてセンスは高く、また、打撃では高校生離れした飛距離がある。

 京都国際には安定感のある左腕のエース・入海勇太(にゅうかい・ゆうた)もいる。下級生時からマウンドに立ち豊富な経験値がある。緩急を使ったピッチングで打者をかわすのが持ち味だ。

 龍谷大平安は、1年生の夏からベンチ入りしているプロ注目の強打者・奥村真大(まさひろ)に期待がかかる。兄はヤクルトの奥村展征。昨秋は調子が上がらなかったが、冬季トレーニングを経て10キロ以上増量し、飛距離アップなど打撃面で成長。注視してきた原田英彦監督にも安堵の表情が見られた。

 昨秋は打ち込まれる場面も目立った投手陣だが、安定感は確実に増している。竹嶋大登(だいと)、茨木篤哉、谷次真一(たにじ・しんいち)の龍谷大平安自慢の左腕投手陣に加え、右腕の工藤麟太郎(りんたろう)も急成長中。

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