野球界に新たな風。菊池雄星、大谷翔平の母校が女子硬式野球部を創設 (3ページ目)

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • photo by Sasaki Toru

 岩手県の高校野球は、2009年の菊池雄星を擁する花巻東高が手にしたセンバツ準優勝が最高成績だ。三鬼監督は「女子硬式野球部が岩手に最初に優勝旗を持ってきたいですね」と笑みを浮かべながら、男子の硬式野球部との共闘を誓う。

 入学式を経て4月8日から活動予定の女子硬式野球部は、新2年生2名に加え、新1年生10名が入部予定だという。公式戦は、秋の新人戦から参戦する予定だ。新2年生で主将候補である河野瑠生(こうの・るい)さんは言う。

「昨年までは軟式野球部に所属していました。まずは硬式に慣れることですね。いずれは日本一を目指せる集団になっていければいいなと思います。これから野球をやりたいと思う子のためにも頑張りたいです」

 同じく2年生で内野手の田口雛乃(ひなの)さんも胸を躍らせる。

「中学生の頃から、菊池(雄星)さんや大谷(翔平)さんに憧れていました。同じユニフォームを着るのはちょっと荷が重い感じはありますけど......やっぱり、うれしいですね」

 ユニフォームは、甲子園でもすっかりお馴染みとなった男子と同様の紫色を基調としたデザインを採用予定だ。学校全体で、そして地域がひとつとなって歩み出す花巻東高女子硬式野球部は、野球界全体にも新たな風を吹き込んでくれそうだ。

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