大学生にメッタ打ちも「だから面白い」と答える渡邉勇太朗の大物ぶり (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Nikkan sports

 高校野球は「トーナメント」という結果がわかりやすく出やすい構造のため、どうしても選手も指導者も観戦者も目先の結果にとらわれがちだ。しかし、「高校生なのにこんなに完成度の高いプレーができるのか!」という驚きだけでなく、「これからどこまで伸びていくのだろう」と未来に思いを馳せることも、高校野球の醍醐味のはずだ。

 渡邉勇太朗が見据える地平には、宝石を敷き詰めたような希望が満ちている。

 いずれそう遠くない未来に、無残に打ち込まれたことが笑い話になる日がきっとくる。渡邉の目を見て、そう思わずにはいられなかった。

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