初めて万全の体で甲子園出場。大阪桐蔭・
藤原恭大は100回大会で伝説を残す (3ページ目)
そこからは、藤原のベースランニングを堪能するための時間だった。バックネット裏から熱視線を送ったスカウト陣をはじめ、多くの観衆が藤原の右ヒザ痛完治の目撃者になった。このスピードは間違いなく、プロでも一流になるだろう。
最後に藤原を語るうえで欠かせないのは、大阪桐蔭で揉(も)まれてきたことだ。西谷浩一監督は言う。
「藤原だけではなく、根尾(昂)にも中川(卓也)にも言っていることですが、普段から『10割打て』くらいのプレッシャーはかけていますから。苦しいときほど打てる選手になってほしいですね」
日々のプレッシャーを乗り越え、体を万全にした藤原恭大が高校最後の甲子園にいるのだ。節目の100回大会で、誰も見たことがないような伝説を残すことを期待しても、今の藤原には重荷にならないだろう。
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