「背番号1」を競って進化するW左腕。秀岳館は「4強」の壁を破れるか (5ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 鍛治舎監督からのメールは、決勝後も続いた。

「2年の夏は田浦の方が経験豊富で、川端は急成長してきた投手でした。昨秋、ともに29イニングを投げて、ほぼ同様の活躍でしたから、田浦が背番号1を背負ってこの春のセンバツを戦いました。ただ、センバツでは川端が自己最速の148キロを記録。その実績で春の九州大会は川端が1番を背負いました(中略)この夏の熊本大会は、10番を背負った田浦が鬼気迫るリリーフで、防御率0.00。彼も自己最速となる148キロを記録した。甲乙つけがたい結果を残してくれていますが......」

 8月7日開幕の甲子園に臨む秀岳館の背番号「1」は、熊本大会では「10」を背負った田浦に与えられた。

 秀岳館は大会4日目に登場する。相手は神奈川の横浜。1回戦屈指の好カードとなった。組み合わせ抽選会後、鍛冶舎監督はこう語っていた。

「相手にとって不足なし。がっぷり四つの試合ができると思います」

 果たして、Wエースで挑む夏。秀岳館はベスト4の壁を超えられるのか。

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