【大学野球】亜細亜大・東浜巨「究極のピッチングは10安打完封」
東都大学リーグ通算34勝を挙げ、うち完封は歴代最多の22を記録している東浜巨ドラフト候補インタビュー(2) 亜細亜大・東浜巨
まもなく行なわれるドラフトで1位指名が確実視されている亜細亜大のエース・東浜巨(ひがしはま・なお)。1年春からマウンドに上がり、ここまで34の勝ち星を積み上げてきた。驚くべきは、34勝のうち22試合が完封勝ちということだ。バットに当たらないストレートも変化球もあるわけではない。それでもこれだけの結果を残したのには何か理由があるに違いない。彼を「大学ナンバーワン投手」と呼ばれるまでに成長させたものとは何だったのか? そして東浜が目指す理想のピッチングとは? ドラフトを目前に控えた東浜を直撃した。
―― 東浜投手にとって亜細亜大で過ごした4年間はどんな時間でしたか?
「大学に入った時、プロに行って通用する力を身につけたいと思っていました。まだプロで通用するかはわからないですけど、技術的にもレベルアップできたと思いますし、間違いなくこの4年間は無駄ではなかったと思います」
―― ここまで(10月6日現在)大学通算34勝をマークしていますが、そのうち完封勝利が22試合。このいちばんの理由は何だと思いますか。
「いちばんは守りがしっかりしていたことだと思います。僕は次から次に三振を奪えるようなピッチャーではない。とにかくゴロやフライを打たせて、しっかりと守ってもらうしかありません。ただ、野手の正面に打たせるにはどんな球、どんな配球が必要なのかは、ずっと勉強してきました。そうした積み重ねがあったからこそ、これだけの数字を残すことができたんだと思います」
―― 先程、生田(勉)監督にお話をうかがった時に、東浜投手のいちばん凄いところは、「相手の調子やどんな球を待っているかがわかること」と言われていました。実際、打者との対戦でそのようなことはわかるものですか。
「相手打者のスイングを見れば、大体わかるようになりましたね。例えば、スイングの軌道からどの方向に狙っているのかとか、タイミングの取り方でどんな球種を待っているのかですね。高校の時からそのようなピッチングを心掛けていたんですが、まだあやふやな部分が多かった。だけど今は、かなりの確率で相手が何を考えているのかわかるようになってきました。対戦を重ねれば重ねるほど、わかりますね。だから初めて対戦する打者や初回は弱いんです」
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