2012.03.29

【高校野球】プロスカウトが見たセンバツ。「ドラフトの目玉はコイツだ!」

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

投手だけでなく、打者としてもドラフト1位候補になるとスカウトたちが絶賛する花巻東の大谷翔平 大谷翔平(花巻東)、藤浪晋太郎(大阪桐蔭)、濱田達郎(愛工大名電)の「高校ビッグ3」に注目が集まった第84回センバツ高校野球大会。前評判通り、スカウト陣の評価も3人に集中した。

 なかでも、最も高い評価を得たのが大谷だ。藤浪との投げ合いとなった大阪桐蔭戦は11四死球と乱れて初戦敗退したが、最速148キロを記録し11奪三振。潜在能力の高さを見せつけた。

「左足の故障の影響か、インステップが原因か、左足に乗りきらない投球だった。それでも体のバランスはいいし、柔らかさの中にも強さがある。将来性を考えれば3人の中では断トツでしょう」(パ・リーグスカウト)

 大谷は打っても藤浪のスライダーをとらえて本塁打を記録。投手としても、打者としてもドラフト1位レベルというのも人気の理由だ。

「高校生のホームランはライナーが多いけど、大谷は美しい放物線を描く。高校生離れした打球だね。藤浪のストレートを待ってスライダーを打てる二枚腰。こういうのは練習してできるものではない。あとはプロの球に慣れるだけですぐに使える」(パ・リーグスカウト)

 一方、藤浪は花巻東戦で最速150キロをマークして12三振を奪うなど、大舞台で力を発揮して評価を上げた。

「見るたびに成長している。腕を振る力は確実についている。個人的にはナンバーワン。当然、1位でしょう」(セ・リーグスカウト)

「手も大きくて腕が長いからフィニッシュに力がある」(パ・リーグスカウト)

 そして今大会、最も評価を上げたのが濱田。最速147キロを誇る濱田だが、初戦の宮崎西戦ではコントロールを重視し、130キロ中盤のストレートで勝負。それでも14三振を奪い、無四球完封。投球の幅の広さをアピールした。

「左であの体格(183センチ、88キロ)。140キロを超えるし、コントロールもある。そんな投手はなかなかいないでしょう。相手を見て球種制限もできる。完成度が高いし、(1位の)12人に入ってくるだろうね」(パ・リーグスカウト)

「コントロールがいいし、彼が自滅した試合を見たことがない。力といい感性といい、勝てる投手という意味では今年の高校生では群を抜いていますね」(セ・リーグスカウト)

 このまま順調にいけば、ビッグ3は3人ともドラフト1位で指名されることが濃厚だ。