吉見一起に聞くWBC侍ジャパンの投手起用法。「先発ローテーションは?」「クローザーは?」「大谷翔平の使い方は?」

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Getty Images

 現役時代、5年連続2ケタ勝利を挙げるなど中日のエースとして大活躍した吉見一起氏。その吉見氏に3月に開催される第5回WBCの侍ジャパンの投手起用について語ってもらった。1次ラウンドの先発は? クローザーは? そして大谷翔平の投手起用は......?

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【固定観念を覆す栗山采配】

── 日本ハム時代の栗山英樹監督とは、セ・パ交流戦で対戦したことがあると思います。指揮官としてどんな印象をお持ちですか?

吉見 やさしそうな印象ですが、内に秘めるものは熱いですし、采配、選手起用に関しては厳しさを感じます。日本ハムで11年間監督を務められ、リーグ優勝2回、うち日本一1回の実績もさることながら、常に新しいことを試みる印象があります。リリーフ投手を先発で起用する"オープナー"や大胆な守備シフトなど、野球界のためにこれまでの常識や固定観念をとり払うイメージがありますね。

── その栗山監督率いる侍ジャパンですが、第5回WBCが3月に開催されます。そこで吉見さんの考える「第1先発」候補から聞かせてください。1次ラウンドは、5チームずつの4グループの中から2チームが勝ち上がります。日本は東京プール(プールB)に参戦し、3月9日に中国、10日に韓国、11日にチェコ、12日にオーストラリアと戦います。1次ラウンドの球数制限は65球です。

吉見 1次ラウンドの"第1戦先発"の4人は、中国戦にダルビッシュ有投手(パドレス)、韓国戦に山本由伸投手(オリックス)、チェコ戦に佐々木朗希投手(ロッテ)、オーストラリア戦に今永昇太投手(DeNA)です。

── 大谷翔平(エンゼルス)は投手ではなく、打者での起用ということでしょうか。

吉見 レギュラーシーズン以外で投げるのか否かという球団との契約があると思いますし、投げている映像を現時点でまだ見ていないので、1次ラウンドの先発からは外させてもらいました。ただ、大谷選手のかつての恩師である栗山監督だけに、1イニングだけ抑えで投げさせるとか、そのような起用はあるかもしれません。

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