【自転車】片山右京が語る後半戦の目標「UCIレースは全部勝つ」

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第71回】

 国内ロードレース選手権「Jプロツアー」のシーズン後半戦は、8月29日に行なわれる第14戦「みやだ高原ヒルクライム」から再開される。また、9月以降には国内でUCIレースも控えている。TeamUKYOはシーズン後半戦、どんな目標を立てているのか、片山右京監督に話を聞いた。

(前回コラムはこちら)

プロコンチネンタルチーム登録を目指すTeamUKYOの片山右京プロコンチネンタルチーム登録を目指すTeamUKYOの片山右京「僕たちは必ず、そこへ行く」。つまり、自分たちは欧州を舞台に戦う日本国籍として初のプロコンチネンタルチームになってみせるのだ、と片山右京は言う。

 だが、そこにたどり着くための道のりは、いうまでもなく、高く、険しい。

 同じコンチネンタルチームでも、日本とヨーロッパではレベルが違う。参戦するクラス1クラス2のレースも、国際自転車競技連合(UCI)の分類上は同じカテゴリーであったとしても、欧州のクラス2のほうがアジアや日本のクラス2よりも競技水準が高いであろうことは容易に想像がつく。

 TeamUKYOは昨年の夏にヨーロッパ遠征を行ない、スペインやポルトガルでクラス1のレースを戦ってきたが、結果は彼我の実力差を目の当たりにして帰国するという結果に終わった。

「今の僕たちがヨーロッパのレースに遠征することに、何かすごく特別な意味があるのかというと、実はそうでもないんじゃないか、と思うんです」

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プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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