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【新車のツボ165】マツダCX‐30。
異次元の一体感をビンビンに味わえる (4ページ目)

  • 佐野弘宗●取材・文・写真

 CX-30に乗ると、そんなマツダの人馬一体感がさらに一歩か二歩、もしくはそれ以上の長足で深まったことを、走り出した瞬間からビンビンに感じる。それこそ手足に念力(!?)程度の力をこめただけで、CX-30はテレパシーが通じたかのようにピタリと反応する......とでもいえばいいか。いい表現が思いつかなくてもどかしいが、この次元になると、もはや「とにかく乗ってみて」としかいえない。

 CX-30には通常ガソリン、スカイアクティブX、ディーゼルという3種のエンジンがあるが、この右足に吸いつく以心伝心の加減速は通常のガソリン車がいちばんだと思う。しかも、他のエンジンより価格も安い。

 これらのツボは、同じスカイアクティブ第二世代の兄弟車であるマツダ3にも、もちろんある。それに、新しいマツダ3はCX-30という兄弟車ができたからか、室内空間や視界性能といった実用性をあえて割り切って、ボディが低く窓も小さい"カッコよさ"に特化したクルマになった。だから、三度のメシよりクルマ好き......みたいな筋金入りのマニア筋にはマツダ3のほうがオススメだ。

 CX-30はそれとは対照的に、クロスオーバーSUVらしく全高が高めで窓も大きく、視界がいい。後席は不思議なほど広くて、トランクもフルサイズのベビーカーも積めるほど大きい。それでいて、その全高は1540mmという立体駐車場対応なのがまた絶妙で、それでいてデザインも高級感があってスタイリッシュである。このCX-30(の、とくに普通の2.0リッターガソリン車)はまさにツボだらけで、見事なまでに弱点やツッコミどころがないところが、最大のツボといえるかもしれない。

【スペック】
マツダCX-30 20S Lパッケージ(2WD)
全長×全幅×全高:4395×1795×1540mm
ホイールベース:2655mm
車両重量:1400kg
エンジン:直列4気筒DOHC・1997cc
最高出力:156ps/6000rpm
最大トルク:199Nm/4000rpm
変速機:6AT
WLTCモード燃費:15.4km/L
乗車定員:5名
車両本体価格:279万4000円

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