集大成のシーズン。「大人のスケーター」へ進化した浅田真央選手

 12月5日から福岡で開催されるフィギュアスケートのGPファイナル。ソチで開催された昨年のこの大会は五輪本番と同じ会場で行なわれ、男子は髙橋大輔選手と羽生結弦(ゆづる)選手がパトリック・チャン選手(カナダ)を抑えて金、銀メダルを獲得。さらに、女子では浅田真央選手が金メダル、鈴木明子選手が銅メダルと、日本勢が素晴らしい成績を残しました。

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita 今回、残念ながら髙橋選手が直前のケガで欠場となってしまいましたが、補欠選手の最上位だった織田信成選手が繰り上がって、羽生選手、町田樹(たつき)選手とともに、男子は日本人が3人出場します。女子は浅田選手ひとりとなってしまいましたが、2人分、3人分の活躍をしてくれることを期待して、応援したいと思います。

 浅田選手は、昨シーズン(2012-13)前半戦は代名詞のトリプルアクセル(3A)を入れず、年が明けた後半戦から3Aを跳び始めていましたが、今季はシーズン前から練習でも3Aをバンバン跳んで、「いいシーズンになりそうです」と明るい表情で話していたのが印象的でした。

 そして、10月から開幕したGPシリーズでは、その言葉どおりの快進撃で初戦のアメリカ大会(10月)と2試合目のNHK杯(11月)で連勝してファイナルに進出。

 アメリカ大会後、浅田選手は振付を担当しているローリー・ニコルコーチが住むカナダに行ってショートプログラム(SP)をブラッシュアップ。NHK杯では、その演技内容について非常に満足している様子でした。SPの曲「ノクターン」で浅田選手が表現するテーマは「初恋」。これに加えて、「雄大な自然の風景も心の中に思い浮かべて情感豊かに表現することを心がけている」と言います。

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