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球児たちの夏!浦和学院・小島和哉選手と
桐光学園・松井裕樹選手、それぞれの思い

 第95回全国高校野球選手権記念大会、2013年の「夏の甲子園」が始まりました。私は入社した2008年の夏、甲子園のアルプススタンドからリポートを担当しました。それがアナウンサーとして初めての仕事だったので、今でも鮮明に覚えています。そして、今年は『熱闘甲子園』で工藤公康さん、長島三奈さんと共にキャスターを務めることになりました。

photo by Saga Akihirophoto by Saga Akihiro 大会へ向けての事前取材で、私が注目していた選手のひとりが、桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手です。松井選手は、去年の夏の甲子園の1回戦で大会記録を87年ぶりに更新する22奪三振で注目され、プロ野球各球団のスカウトが注目しているほどの左腕。その松井選手に、神奈川県大会の前にインタビューをしました。

 松井選手は去年の夏の甲子園について、「最初、あれほどできるとは自分では思ってはいなかったので、急に脚光を浴びたことにビックリしました。ただ、準々決勝で敗退してしまい、非常に悔しかった」と振り返っていました。そして、「今年こそは優勝したい。そのために、冬の間は下半身のトレーニングをしっかりやりました」と、3年生の夏の大会の準備を着々と進めていたのです。

 基礎体力づくりをしつつ、ストレートとスライダーに加えてチェンジアップをマスターしたという松井選手。球種を増やすとともに打者との駆け引きのための「間」を考え、「投球の幅が広がっている」と野呂雅之監督も手応えをつかんでいたようでした。

 その松井選手のインタビュー取材の後、7月1日に浦和学院と桐光学園の練習試合があったのですが、松井選手は「(浦和学院は)春の選抜で優勝している強豪だからすごく力が入る。自分の力がどのくらい通用するかを確認できますから」と、この対戦を楽しみにしていました。そしてその試合、松井選手は18個の三振を奪って、桐光学園が7-0で浦和学院に勝利したのです。

 私も実際に現場で見ていたのですが、松井選手のスライダーには、ベテラン記者やプロ野球のスカウトの人たちから「あんなに落ちるのか」と驚きの声があがっていました。松井選手自身も浦和学院を相手に自分が成長している手応えがあったのではないかと思いますし、調子もよかったのだと思います。

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