F1、FIFAの公式パートナーとなったレノボ 契約の理由と競技への波及効果、もたらされた恩恵とは (2ページ目)
パートナーシップを強化したレノボ
このF1中継では、4K映像やデータのリアルタイム送信・編集・保存などを扱うため、大量のデータを超高速で処理するためのハードウェアやITインフラを含めたコンピューティングシステムが必要だが、これらを支えているのがレノボだ。
レノボは2022年にF1のオフィシャルパートナーとなり、テクノロジーやサービスなどでF1の運営を支えてきた。世界最高峰の自動車レースのパートナーになった理由を、レノボ グローバル・スポンサーシップ&アクティベーション ディレクターのララ・ロディーニ氏はこう語る。
「F1もレノボも高いパフォーマンスやイノベーションを重要だと考えていて、それを実現するための情熱も持ちあわせていますが、その価値観が一致していることが契約した理由です。またどちらもカスタマーを中心に置きつつ、サステナビリティーを重視し、多様性を認め合い、将来に向けた教育にもフォーカスしています。このような原則が基盤となって、パートナーシップが提携されました」
さらに「F1は国際的なイベントであり、このパートナーシップによってレノボが世界的なポジションを確立できることも理由のひとつ」と語るように、F1の世界的な注目度の高さも着目したポイントだった。
2022年のこの契約により、F1ファンのなかでレノボのブランド認知度が上がり、2023年の64%から2024年には77%にアップ。確かな手ごたえをつかんだレノボは、2025年からはさらにF1のグローバルパートナー兼グローバルテクノロジーパートナーになるとともに、レノボ傘下のモトローラがF1のグローバルスマートフォンパートナーになるなど、その関係を強化した。
レノボのサポートはすでに不可欠なものとなり、前述のように、ファン体験の向上を実現させる高性能のコンピューティングシステムだけでなく、F1のあらゆる現場、経営幹部からピットで活躍するオペレーションエンジニアにまで、ノートPC、デスクトップデバイス、モニター、タブレット、スマホなどが導入されており、メリットを享受しているスタッフは600 人以上を数える。
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