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盛り上がりを見せた新しい陸上イベント「On Track Nights: MDC」 当事者ふたりが語る裏話と今後への期待

  • text by Sportiva

オン・ジャパンのオステアー クリストファー氏(左)とTWOLAPS代表の横田真人氏(右) photo by Kishiku Toraoオン・ジャパンのオステアー クリストファー氏(左)とTWOLAPS代表の横田真人氏(右) photo by Kishiku Torao パリ五輪の熱狂の最中、日本国内で陸上の新しい熱狂が芽生えていた。それが「On Track Nights: MDC」。7月27日に東京都・大蔵運動公園陸上競技場で開催されたこのイベントは、スイスのスポーツブランド「On(オン)」と、中距離走の大会「Middle Distance Circuit(MDC)」を主催するTWOLAPSが共催した型破りな陸上のトラックレースだ。

 会場には特設ブースやトンネルが設営され、観客はインフィールドなどのあらゆる場所から近距離でレースを観戦。屋台やDJによる音楽を楽しみながら、火花やスモークの演出もあるなど、まさにフェスのような雰囲気のなか、国内外のエリートランナーたちが800m、1500mなどのレースを実施。さらに一般種目として男女混合1500m、小学生800mなども行なわれるとともに、パン食い競争も開催された。

 従来の陸上大会の概念をがらりと変える、このイベントを共催したキーマン、オン・ジャパンのオステアー クリストファー氏とTWOLAPS代表で男子800m元日本記録保持者の横田真人氏に話を聞いた。

同じ目線で作り上げられた大会

――TWOLAPSは、2021年からMDCを開催しています。開催の経緯と狙いを教えてください。

横田 もともと自分が競技をやっていた時も感じていましたし、TWOLAPSというチームを立ち上げた理由もそうなのですが、陸上選手が活躍できる場をしっかりと作りたいという思いがありました。そんななかでコロナ禍となって、リスクを取って大会を開催する団体か少なくなってきてしまったので、自分たちで作ってみようと。ただ作るんじゃなくて、自分たちの思い描いていた大会を作ろうということから、MDCを発足させました。

――MDCは話題を呼んでいるイベントです。初開催からここまでの広がりを教えてください。

横田 2021年に初めて開催したのですが、驚いたことに、一緒に大会を支えたいというボランティアの方がたくさんいらっしゃいました。陸上が変わってほしいという思いに共感してくれた人が本当に多かったんです。同時に見る人に向けて新しい価値をどう提供するかというところに焦点を充ててイベントを考えてきました。そうして回を重ねるごとに大会も大きくなっていって、今年は最初に思い描いていたような大会ができたと感じています。
「選手が活躍する場を作りたかった」と語る横田氏 photo by Kishiku Torao「選手が活躍する場を作りたかった」と語る横田氏 photo by Kishiku Torao

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