【書籍紹介】『桜色の魂-チャスラフスカはなぜ日本人を50年も愛したのか』
【内容】
「意志と反抗と信念が、東京で、メキシコで、世界を包む光を発した、自分らしく生きることが、どれほど苦しく、素晴らしいことなのか。ベラは毅然として示し続けた。そしていま、人生への賛歌を唄う。それを聴こう。本書からは、その歌声が流れてくるのだ――北方謙三」
ベラ・チャスラフスカの知られざる激動の生涯と、日本人との魂の交流を追う迫真のノンフィクション、待望の文庫化。
1964年の東京五輪で「体操の名花」として日本中を魅了したチェコスロバキアのベラ・チャスラフスカ。東京五輪では個人総合、跳馬、平均台の3種目で金メダルを獲得。続く68年メキシコ五輪でも個人総合、跳馬、段違い平行棒、ゆかの4種目で金メダルを獲得した。
金メダリストとしての華やかさとは裏腹に、その生涯は苦難の連続だった。母国からの迫害による長い隠遁生活から復活するも、直後に私生活での悲劇が襲う。極限においてもアスリートとして、人間として、不屈の精神で自由への信念を貫いたベラと、彼女を支えた日本人との「魂」の交流を追う。
文庫化にあたり、追章『東京五輪から51年、ガンと闘う「名花」ベラ・チャスラフスカ』を加筆。解説・北方謙三。
【定価】本体680円+税
【発行】集英社
【著者紹介】
長田渚左(おさだ・なぎさ)
東京都杉並区生まれ。桐朋学園大学演劇専攻科卒業。ノンフィクション作家。著書に『復活の力 絶望を栄光にかえたアスリート』『北島康介プロジェクト2008』『こんな凄い奴がいた』『欲望という名の女優 太地喜和子』『勝利の神髄1928-2016』など。現在NPO法人「スポーツネットワークジャパン」理事長で、スポーツ総合誌『スポーツゴジラ』編集長。日本スポーツ学会代表理事。