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普通の女子高生がバブリーダンスを機に芸能界へ。伊原六花が語る学生時代と女優の今 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 佐野隆●撮影 photo by Sano Takashi

 とはいっても、目の前で有名人を見ると息を飲む感じになって。でもみなさん、本当に親切にしてくださったんです。平井堅さんが通りがかりの時にこんなこと(ダンス内に登場する電話をかけるしぐさ)をしてくださったり、LDHの方たちもステージが終わったあとに一緒に写真撮ろうよと言ってくださったり。素敵な世界だなーって思いました」

 その「素敵な世界」に行くか否かの選択を、彼女自身が決める時が訪れる。

 もともと伊原は、卒業後は日本女子大学に進み、舞踊学を専攻するつもりだった。だが、その実技試験を受ける頃に、現在所属する事務所『フォスター+』から声がかかる。

 芸能界への憧れはある。ただ、自分が本当にやっていけるのだろうか----?

 そう迷っていた背を押してくれたのは、彼女の努力を誰よりも知る、家族たちだ。

「わたしは迷っていたんですが、親が『こんなチャンスなんて一生こないだろうし、とりあえずできるところまでやってみたら』と言ってくれたんです」

 親の言葉に勇気をもらい、選び取った芸能界への道。そこからは、すべてが急ピッチで進んでいった。

「卒業して、初めて出演が決まったドラマが『チア☆ダン』だったんです。ダンス練習は上京前から大阪でやって、上京したらすぐ撮影。ありがたいことにお仕事はすぐにいただけました。

 ただ、自分のやりたいことをやっていると言っても、お仕事はお仕事。学生と社会人の責任の違いは、すごく感じました。求められている以上のことができたらと気負ったり。今までは、100人の仲間がいて、みんなで話し合いながら作ってきたのが、仕事はひとりですし。お芝居も初めてだったので、ミュージカルとは違う大変さがありました」

 あの時----メディアと時流が生む波に飛び乗り芸能界に進んでから、3年半の年月が流れた。

 戸惑うこともありながらも、女優としての場数を多く踏んできた彼女は、"伊原六花"としてのこれまでを、学びの日々だと振り返る。

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