泣き崩れる萩野公介に胸熱。ひとりで背負うな、あと1レース頑張れ! (4ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi  photo by Kyodo News

女子の自由形リレーチームも着実に力をつけている photo by Matsda Takeshi女子の自由形リレーチームも着実に力をつけている photo by Matsda Takeshi  まだまだ日本の自由形は強くなる。改めてそう感じた。これからも目標を下げずに、上げ続けていってほしい。

 しかし、昨日のそのレース後、萩野がウォームアッププールに戻り、瀬戸をはじめチームメイトに迎えられた時に泣き崩れたのには驚いた。こんなにひとりで背負い込んでいたのかと思い、こちらも胸が熱くなった。

 確かに萩野は自己ベストより2秒近く遅い記録だった。でも、萩野が悪いとは誰も思ってないと思う。なぜなら、彼が練習で手を抜かず、いつも頑張っている姿をみんな見ているからだ。昨年末の手術を乗り越え、そこから限られた時間の中でできるだけのことをやってきたはずだ。

 前日の200m個人メドレーの銀メダルの後、思い通りに泳げなかったと語る萩野に敢えて聞いてみた。「やはりこれまでと違って、冬場に十分なトレーニングが積めなかった分、昨年までの自分の体と違いますか?」

 萩野はこう答えた。「今の体でやるだけです」

 あと1レース、頑張ってほしい。

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