萩野公介は無念の銀。日本勢は400mで「カリシュの壁」を崩せるか (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

 準決勝までの泳ぎの感覚はよく、決勝では最低でも自己ベストに少し足りないくらいでは泳げるだろうと思っていたという。カリシュのタイムも1分55秒56と予想範囲内。思っていた泳ぎができていれば優勝は可能だったはず。それだけに悔しさは大きい。

「1分56秒0は遅すぎますね、もっとタイムを出すための練習もしてきたのだから。今回は、優勝を取りにいくと思って取ることの難しさを感じました」と萩野は言う。

 一方、萩野とともにメダルを狙った瀬戸も、1分56秒97と準決勝よりタイムを落とす形で5位という結果に終わった。

「200mバタフライを2本泳いだ昨日より疲れは抜けていましたが、最後までうまく泳ぎ切ることができなかったと思います。3番手でターンした150mまではいい形でいけたとは思いますが、最後、隣のワン・シンとの競り合いになったときは、疲れてへばってしまいました」

 瀬戸もまたカリシュを意識し、前半を速くいこうとしていた。そこで頑張り過ぎたことで空回りし、本来の泳ぎを崩してしまった。

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