【駅伝】「山の神」神野大地監督が挑む2年目のシーズン――MABP、今季のトラックで「PB祭り」のワケ (2ページ目)
【出場8名中5名がPBを更新】
神野らスタッフと選手の気持ちがマッチし、結果を出すんだというムードづくりに成功。その結果、今季のホクレンでは8名中5名がPBを更新した。
中川雄太は千歳大会(7月4日)の5000mで、実に高校生以来となる7年ぶりのPB(13分52秒55)を達成すると、その4日後の網走大会でも13分48秒46とさらにタイムを縮めた。山平も5000mで13分32秒07、1500mがメインの栗原も13分43秒98といずれもPBで続いた。外国人選手のムモ・ジョセフ・ムトゥワンテイも千歳で13分35秒33、チェルイヨット・フェスタス・キプロノも網走で13分26秒27とPBを更新した。
「結果を出した選手たちは、これまでの積み重ねがしっかり結果に反映されているなと思います。一方、今季、ここまでPBが出ていない選手については、堀尾はまだ復帰に時間が必要ですし、鬼塚(翔太)は日体大記録会の5000mで13分42秒16のシーズンベストを出しているので悪くない。板垣(俊佑)はこれから死に物狂いでやるしかないですね」
秋吉拓真(東大大学院との二刀流)と鈴木天智、ふたりの新戦力についてはどうか。
「秋吉はホクレンで結果を出せませんでしたが、新しい取り組みにチャレンジするなど、自分の成長を楽しみつつ練習しています。意識も高いので、これからが楽しみですね。天智は3月に故障して、復帰まで2カ月半ぐらいかかりました。シーズン前半は試合に出場することを目標にしようということで、網走大会に出るところまで持ってこられました」
ホクレンで多くの選手が結果を出せたのは、神野が言う「練習の積み重ね」が大きい。実際、山平、中川、栗原はポイント練習をほとんど外すことなく、レースを迎えられた。今、MABPの練習メニューは、東大時代に関東学生連合の一員として箱根を走り、実業団選手(GMOインターネットグループ)としての経験もある近藤秀一コーチがベースを考え、神野とすり合わせているが、今季は峠走や坂走を取り入れるなど有酸素系のトレーニングが増えた。
「東京ではヤビツ峠(神奈川県秦野市)や坂道ダッシュなどで土台づくりを行なって、合宿では質を追う練習を行ない、それがうまく噛み合ったかなと思います。ヤビツ峠走は、涼しいなかでLT走(乳酸性作業閾値)より高い負荷をかけられます。峠走の上りは苦しくなるのが早く、かつ、長く我慢しなければいけないので、嫌な練習なんですよ。でも、その嫌な練習に向き合うのはすごく大事。そういう練習をあきらめずにやりきれたかどうかというのが結果につながってくると考えています」
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