「箱根駅伝は中央大の優勝もありえる」識者3人がトップ10の順位を予想 優勝争い、山の対決、シード権争いも分析した (2ページ目)

【中央大の総合優勝もありえる】

■酒井政人(スポーツライター)

1位 駒澤大
2位 中央大
3位 國學院大
4位 青山学院大
5位 創価大
6位 城西大
7位 大東文化大
8位 早稲田大
9位 帝京大 
10位 法政大

 駒大は往路、"山"の区間、復路も非常にハイレベル。1区で大きく出遅れない限り、連覇は固いと予想する。2区終了時でトップ付近なら、3区の佐藤圭汰(2年)で抜け出して、そのまま独走するだろう。

 補欠の篠原倖太朗(3年)が1区に入ると、他の大学が引き離すのは非常に難しくなる。ライバル校は、篠原を1区より4区に配置してほしいと思っているのではないだろうか。

 駒大を脅かすとすれば中大だ。前回大会で区間賞を獲得した2区・吉居大和(4年)は"超高速レース"に持ち込むつもりでいるため、1区で駒大にリードを奪うことができれば、2区終了時で意外な大差をつける可能性もある。先制攻撃が成功すれば、28年ぶりの総合優勝もありえるが、果たしてどうか。

 國學院大は2区・平林清澄(2年)が計算できるだけでなく、伊地知賢造(4年)と山本歩夢(3年)を往路に投入するオーダーが濃厚。5区に上原琉翔(2年)を入れてきたのは予想外だったが、往路は面白い戦いができるだろう。前田康弘監督が「区間新記録を狙える可能性がある」と話していた6区は、後村光星(1年)が入った。ルーキーが期待通りの快走を見せれば、次回の第101回大会はⅤ候補になりそうだ。

 青学大は1、2区次第になるが、先に挙げた3校より戦力は落ちると見ている。黒田朝日(2年)の走りに注目したい。

往路では創価大と城西大から目が離せない。両校はケニア人留学生だけでなく、"山の神"候補がいるからだ。創価大・吉田響(3年)vs城西大・山本唯翔(4年)の戦いはどちらが制するのか。往路のパンチ力は城西大のほうが上だが、総合順位は選手層が厚い創価大が上に来るだろう。

 大東大は箱根予選会(トップ通過)と全日本(7位)を見ていても、強さを感じるチーム。9年ぶりのシード権を獲得するだろう。

 早大と帝京大は全日本(それぞれ10位、12位)で振るわなかったが、脱水症状で大きく取りこぼす区間があった。両校とも3区終了時では3位と5位につけていたことを考えると、箱根の高速レースにも対応できるはずだ。

 シード権最後の1枠は順大、東洋大、法大で悩んだが、"山"と復路で計算できる法大の3年連続シードを予想する。

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