箱根駅伝出場に大きく貢献。予選会で好走した、4人の注目ルーキー (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

 國安は自身の強みと課題についてこう語る。

「自分の長所は、安定感です。走るレースは、大きく外さない。キツくなっても落ち幅を最低限にできる、そういう粘りのある走りが自分の強みです。課題は、ラストスパートの切り替えですね。今日はラストで上げることができたけど、もっとラストスパートを磨いていきたい」

 箱根の本戦までは、まだ少し時間がある。さらに力をつけ、課題を克服することで、箱根では主要区間を走りたいと考えているようだ。

「2区のエース区間を走って、強い選手と競り合いたいです」

 頼もしい言葉がこぼれてくる。だが、2区は各大学のエースが集う区間だ。田澤廉(駒澤大4年)、近藤幸太郎(青学大4年)ら力のある選手がエントリ―される可能性がある。

「今の時点では田澤さんには全然かなわないですけど、これから正月まで力をつけていきたいですね」

 もうひとり同学年のライバルもいるという。

「青学大の広内(颯)とは同じ高校で、高校時代は彼にずっと負けていたんです。青学大では箱根を目指して頑張っているんですけど、4年間で一度は広内と競って走りたいですね」

 立教大では、中山凜斗(3年)とともにエース格。これからの立教大を支えるだけではなく、日本の陸上シーンの表舞台にも顔を出してきそうな逸材だ。
 
 予選会で3位に入り、2年ぶりに箱根に戻ってきた城西大は、斎藤将也(1年)の快走が目立った。留学生のヴィクター・キムタイ(1年)が先頭集団でレースを展開するなか、櫛部静二監督の「前半から速いペースで入る」という戦術を守り、前の位置でレースを展開。そのままポジションをキープし、63分18秒で個人27位となり、城西大の箱根復活に大きく貢献をした。夏のホクレン北見大会5000mで13分56秒07を出すと、すぐに網走大会で13分53秒14を出し、夏合宿も順調に終えた。留学生とともに今後の城西大を支えていくエース候補だ。

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