今季の学生駅伝で注目すべき10人のランナー。田澤廉、三浦龍司ら各大学のエースの状態は? (6ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Kyodo News、AFLO

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(よしい・やまと/中央大/3年)

 仙台育英高3年時にインターハイ5000mで日本人トップに輝くと、全国高校駅伝で日本一を達成。大学1年時はトラックの5000mで快走を重ねた。7月にU20日本記録を15年ぶりに塗り替えて、9月の日本インカレを完勝。12月の日本選手権で3位に食い込み、U20日本記録を13分25秒87まで短縮した。

 しかし、注目を浴びた箱根駅伝は3区で区間15位に沈んだ。昨季は2月から米国のバウワーマン・トラッククラブで"武者修行"を経験。トラックシーズンは走りが噛み合わなかったが、全日本1区を区間2位(区間新)で走るなど、徐々に調子を上げてきた。練習の一環で出場した12月の日体大長距離競技会10000mで28分03秒90の自己ベストをマークすると、箱根1区で衝撃の走りを見せる。10㎞を27分58秒で通過して、2007年に佐藤悠基が打ち立てた〝伝説の区間記録〟を26秒も塗り替えた。

 今年も1月下旬からバウワーマン・トラッククラブに合流。故障の影響もありオレゴン世界選手権には届かなかったが、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会5000mで13分31秒03をマークしている。「全日本で優勝、箱根で3位以内」というチーム目標に向かって、持ち味の爆発力を発揮したい。

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