50年以上ぶりの箱根駅伝出場を目指す立教大。カギとなる2年生コンビが語る課題と「意識の差」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

──今年の1年生で期待している選手はいますか?

中山 自分は林(虎大朗)に期待しています。同じ九州で高校(大牟田)の時から知っているし、春先の練習の消化率のインパクトが大きかったんで。

服部 自分は富田翔ですね。積極的な走りがいいかなって思います。ただ1年生は自分たちの代以上に箱根に対する意識の差が大きいかなって思います。

中山 それはあるかな。

──この夏合宿で、その差を埋めるために1年生に自覚を促すように強く言うことはないんですか?

服部 夏合宿で一体感を作り上げていくのは大事かなと思うけど、何をもって上から目線で「やろう」と言えるのかなって思っていて......。上の学年の人は勉強ができて、人間性も優れているので、それをもって下級生にいろいろ言えると思うけど、自分はそんなに優れていない。だから、自分が主張するのに気が引けるというか、どうなのかなっていうのがあるんです。

──推薦で入ってきたのも大変なことです。それぞれ個人の目標があるにせよ、「立教箱根駅伝2024」事業で集まってきたからには目標達成に向けて同じ方向を向いてやっていくことが大事ですし、向けていない選手には言葉で伝えることも大事かなと思いますが......。

服部 自分は推薦で入ってきたけど、さぼりグセがあるし、弱みを突かれたらいくらでも出てくるので、そんなに強い立場をとれない。強い主張をすることで、チーム内に意識の格差が出きてバラバラになるもの怖い。なんかさじ加減が難しいなって思いますね。

中山 自分は言う時は言います。僕は陸上が優先ですが、今年の4年生は就職活動が大変そうでしたし、3年生も来年は大変だと思います。自分たちや下の学年にも勉強と陸上の比率が違う人もいる。それぞれの立場を理解したいと思っています。

──学年内、学年間の格差がある現状では、初めて推薦枠で入ってきたふたりが4年生にならないと全体の意思統一が難しい?

服部 難しいというか......自分が言う立場になるには言えるだけの立場を作る。(まわりから)何も言われないだけの取り組みをしたいと思う。かっこよくいえば背中で示すみたいな。

中山 立教のよさは、いろんな人がいるということ。やりたい種目も違うし、取り組み方も違うけど、駅伝で力を発揮することや秋の箱根予選会で頑張るということについて、みんな考えは同じだと思います。

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