箱根駅伝で優勝候補・東海大の区間配置を予想。4年の3本柱はどこを走るか (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kyodo News

 8区は東海大にとって勝負区間になっており、ここ2年間は"黄金世代"のひとりである小松陽平(現・プレス工業)が入っていた。本来なら、全日本で悔しい思いをした市村が入り、勝負を決めにいきたいところだ。しかし、市村の状態が万全でなければ本間敬大(3年)がその役割を担うことになるだろう。

 これまで9区は、粘り強い走りができ、安定感のある選手が配置されてきた。優勝した前々回は湊谷春紀(現・DeNA)、前回は松尾淳之介(現・DeNA)が走ったが、今回は彼らと同じ秋田出身の竹村拓真(2年)が駅伝デビューを果たしそうだ。

 そしてアンカーは川上勇士(2年)になるだろう。1万mで28分59秒のタイムを持つなど、能力が高い。

 今回の箱根駅伝は、往路は激戦になることが予想され、復路もその余波を受けてギリギリの戦いになるだろう。「今回は優勝候補ではなく、優勝する」と断言した両角監督。東海大といえば"スピード"がウリだったが、今年はその流れを変え、ロング走に切り替えて仕上げてきた。はたして、その狙いは吉と出るだろうか。

 いずれにしても、厳しい往路勝負をうまく乗り切って、復路にいい形でつなげることができるのか。そこがクリアできれば、「箱根奪還」の期待は大いに膨らむ。

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