異例の箱根予選会では「ホワイトボード」もカギ!? 立教大監督が考える戦い方 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

「予選を突破したあと、その先には箱根駅伝の本番があるわけじゃないですか。予選会で1回力を出し切って、次は本番に向けてもう一度チームをつくっていかないといけない。今年はまだ難しいかもしれませんが、来年はそこを見据えて戦っていく必要があるので、相当難しいハードルになりますよね」

 予選会突破が最大の目標では、その後の箱根駅伝は出るだけで終わってしまうことになりかねない。来年はより選手層を厚くするなど、予選会の先を見据えて戦う準備をしなくてはいけない。そのためにも、今年は選手全員で決めた目標をクリアしていくことが必要になる。

「トップ10に入るためのひとつの指標は、キロ3分ペースでいける選手を揃えることが必要ですが、ウチはそのペースで走れる選手はまだ少ない。そもそも昨年は、そのレベルになかったですからね。でも1年が入ってきて、走れる選手が増えてきた。来年はその人数を倍にしていきたいですね。そのためにも今年の予選会は各選手がしっかり結果を出して、次のステージにいければと思っています」

 上野監督は力強い声でそう言った。立教大にとって、今年の箱根予選会は来年への襷(たすき)をつなぐ戦いでもあるのだ。

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