2019.11.13

プロランナー神野大地の重大決意。
「山の神」の肩書きはもういらない

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

神野プロジェクト Road to 2020(38)

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 MGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)のあと、神野大地は2週間のオフを取った。

 MGCファイナルチャレンジ(3試合)に挑戦するのか。今後、プロランナーとしてどう活動していくのか。何を目標にするのか。自分のなかから自然と湧き出てくる何かを待ちつつ、マネージャー兼コーチの高木聖也と話をしながらその答えを導き出した。

来年の東京マラソンには出場したいと語る神野大地—— 今後、どうしていくのか、結論は出ましたか。

「結論から言うと、もう1回頑張ろうという気持ちになりました。今までやってきたことは無駄じゃなかったし、間違いじゃなかった。ただ自分のなかで、納得いく結果が出ていない段階でプロランナーとして引くわけにはいきません

—— MGCのファイナルチャレンジに挑戦するということ?

(来年3月の)東京マラソンには出る予定です。ただ、現実問題、派遣設定タイムの2時間5分49秒を突破するのは、周囲の人も僕自身も厳しいと思っています。もちろん、何が起こるかわからないし、自分の力以上のものが出るかもしれないけど、このレースがすべてという感じでは臨みません。東京五輪をあきらめているわけじゃないですよ。でも、今の僕が目指すのはファイナルチャレンジで設定タイムを越えることじゃないです

—— では、何を目指すのでしょうか。

「プロランナーとしての成功を目指していきたいと思います

 神野は、少し高揚した声でそう言った。

 プロランナーとしての成功——それは単純に考えればレースに勝つことであり、日本記録などのタイムを出すことだろう。陸上の世界ではタイムがすべてであり、レースで勝った者が評価されるからだ。だが、そういう世界を目指すのであれば、今までと変わらないし、あえて「プロランナーとしての成功」ということを宣言する必要がない。