箱根駅伝優勝監督が占うMGC「優勝は?」「教え子3人はどうなる?」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

---- 選手にとっては、気温も湿度も厄介な相手になります。

「かなり厳しいレースになるでしょう。自分の調子がよくても、暑さで消耗していくでしょうし、残りの距離、コース、相手がどれだけいるのかを判断しながら走っていかないといけません。そのなかでどこまで余裕を持って走れるか。余裕があれば、自分の勝負どころで仕掛けていけるのですが、逆に前に出てしまうこともあるんです。そこで我慢できずに前に出てしまうと自滅していく。どこまで我慢できるかどうかでしょうね。大迫は、そういうところの判断に長けている選手だと思います」

---- 大迫選手はどんな状況にも対応できると。

「そうですね。そういう力がありますし、ピート・ジュリアンコーチのことを非常に信頼しています。彼の言うことをやっていれば間違いなく結果がついてくると信じて、一つひとつクリアしてきた。今もそのスタンスは変わらないと思いますし、さらに強くなっていますからね」

---- 大迫選手とは、東海大がアメリカ合宿を行なっている時に会ったと聞きました。

「鬼塚(翔太/東海大4年)が大迫のところでお世話になっていたので、『鬼塚をよろしく』と声をかけましたけど、MGCのことについてはあえて触れないでおきました(笑)」

---- 教え子のワンツーフィニッシュが実現すればいいですね。

「それはもちろんそうですよ。そんな夢のようなことがあったら大騒ぎですね(笑)。悠基は年齢的にも東京五輪が集大成になると思うので、勝ちたい気持ちはものすごく強いと思います。彼は手を抜いたり、ごまかしたりしない選手ですので、いい走りが期待できると思います。大迫は、なんだかんだ言っても勝負に勝てる選手。私は、大迫が勝つんじゃないかなって思っています」

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