2019.09.14

箱根駅伝優勝監督が占うMGC
「優勝は?」「教え子3人はどうなる?」

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

 東京五輪のマラソン代表を決めるMGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)のスタートの瞬間が刻々と迫っている。男子30人(一色恭志が欠場)が出場する9月15日のレースには、今年1月の箱根駅伝で初優勝を果たした東海大の両角速(もろずみ・はやし)監督の佐久長聖高校時代の教え子である佐藤悠基(日清食品グループ)、村澤明伸(日清食品グループ)、大迫傑(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)の3人が出場する。とりわけ、絶対的本命と言われている大迫、ここにきて調子を上げている佐藤は、代表の座を射止める可能性は高い。両角監督も彼らの走りに大きな期待を寄せている。

MGCに出場する高校時代の教え子3人の走りに期待を寄せる東海大・両角速監督—— 教え子の3人は、ともに有力選手です。

「大迫と悠基は、代表に手がかかる力があると思うんですけど、村澤は夏前の状態はもうひとつみたいな感じだったので、どれだけ戻してきているか。MGC内定第1号だったので、頑張ってほしいです。大迫と悠基は自分が納得できるトレーニングができているようですし、競技会での成績も非常に良好なので、すごく期待が持てますね」

—— 大迫選手、佐藤選手の強みはどこにあると思いますか。

「実績がある選手ですし、マラソンではないですが五輪にも出場するなど、キャリア、経験があります。でも、一番の強みというか、彼らのすごさは年々バージョンアップしているということ。落ち込んだり、停滞したりする時期がない。前年よりも確実に力をつけている。悠基は中学からそんな感じですし、大迫は高校、大学で実績をつくり、今も成長している」

—— ランナーとしての共通点はありますか。

「ともにスピードだけでなく、勝負強さを兼ね備えているところですね。ふたりとも暑さに強いですし、大きなレースで代表権獲得という経験もあります。レースに対してしっかり調整してくる力は、ほかの選手よりも上じゃないかと思います。

 あと面白いのは、ふたりとも親御さんの教育姿勢がすごくよく似ているんですよ。最近は、親が過剰に子どもと関わろうとし、子どもに対して何かをしてあげることで満足感を得ているケースが多い。でも、ふたりのご両親は、子どもに対して常に距離を維持し、甘やかすことをしなかった。レースがある日とかも、車で送迎したりせず、電車やバスを使わせていました。それにレースを見に来たとしても、子どもと接触しようとしなかった。そういう教育を受けてきたこともあり、ふたりとも中学、高校時代から自立していましたね」