阪口竜平が日本選手権初V。まったく歯が立たず→1年で好敵手に勝利 (4ページ目)
それでも日本選手権初優勝は、阪口にとって「大きい」と西出コーチは笑顔だった。
「昨年の日本選手権でまったく歯が立たなかった塩尻くんに対して、それから1年、春にアメリカに行ってトレーニングを学び、帰国してからもやり続け、いい形ではまって優勝できた。スピードがついたし、メンタル的にも小さいことにこだわらなくなった。1年間の成長が見られたと思います」
1年半前、春のアメリカ合宿でアメリカ人コーチから「竜平は3000mSCをやったほうがいい」と助言され、西出コーチもそう思った。昨年の日本選手権3000mSCで4位に終わったあと、阪口は1500mから3000mSCの1本に絞った。
それからわずか1年で最大のライバルに勝利した。「1回勝っただけなので......」と阪口は謙遜するが、じつはレース前、ツイッターで"優勝宣言"をしていた。
「優勝できる自信があったので言えたけど、世界選手権の参加標準タイムを切れなかったので有言実行ならず、です。なんて言い訳しよう......」
阪口はそう言って苦笑した。
まずはケガを治すことが最優先。世界陸上へのチャレンジは、まだまだ続く。
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