【月報・青学陸上部】原晋監督「3連覇して、どんどん発言していく」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun photo by AFLO

極私的! 月報・青学陸上部 第22回

原晋監督インタビュー 後編

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 箱根駅伝登録メンバー発表会で主要大学が挙げた警戒すべきチームは「早稲田大学」が多かった。青山学院大学が頭ひとつ抜け出しているので、東洋大学も駒澤大学も確実にトップ3を狙うには早稲田大学がライバルになるということなのであろう。

 実際、早稲田大の前評判はいい。11月の全日本大学駅伝では最終8区で青学大に抜かれて2位になったが、改めて「早稲田伝統の強さ」を示した。箱根に向けての調整も順調のようで、全日本の雪辱を果たすと意気軒高だ。しかし、原晋監督が警戒すべきチームとして挙げたのは、早稲田大ではなかった。

「1年生が8人いる東海大が怖い」と原晋監督「1年生が8人いる東海大が怖い」と原晋監督――東海大学を警戒すべきチームに挙げたのはどういう理由なのでしょうか。

「早稲田をはじめ、東洋、駒澤、山梨学院は安定したメンバーだし、額面通りに走ってこんな感じだろうなっていうのはだいたい見えているんです。でも、東海は1年生が8名も入っていて未知数な要素が多い。その1年生が核となってレースを動かすような展開になって、まあ箱根はそんなに甘くないよとは思っているけど、上級生が要所要所でしっかり仕事をしてくると怖い。

 1年生がその勢いに乗って、チーム全体が120%の力を発揮するかもしれない。もともと潜在的な力があるチームですし、今回はノープレッシャーで走れるので、いつも以上に力が出ることもある。そういった勢いで勝つ可能性を秘めているだけに警戒しなければならない」
 
 東海大は關(せき)颯人、鬼塚翔太、舘澤亨次らのスーパールーキーを擁し、一番伸びしろのあるチームだ。特に關は、出雲駅伝の2区で下田裕太を追い抜き、力を見せつけた。上級生が頑張って彼らの能力を引き出す形になれば、その破壊力は底知れない。そのまま優勝するとこの先、手がつけられなくなるほど強くなる可能性がある。

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