鈴木亜由子に次ぐ新星・関根花観「東京五輪はマラソンで出場したい」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

「豊川高校はトラックのレースでも5000mは走らせないで、3000mまでの高校だったんです。普段の練習量自体もそんなに多くなくて、ジョグも50分までしかやらないし、1000mのインターバルも2本までしかやったことがありませんでした。8分目くらいをキープしてやっていく練習で、全力で一本というのはなかったですね。生活面に関しては、寮は一軒家みたいなところで、監督はリビングに住んでという感じだったので、厳しかったけれど練習や体重管理など、体に関することをガツガツやらされるという感じではなかったです」

 そんな負荷の少ないフレッシュな状態だったからこそ、日本郵政入りした1年目はアジアジュニアや駅伝を含めて12レースを走り、2年目も11レースをケガもなく走れているのだ。

「高校時代は練習量も少なかったので、実業団になった最初のうちは毎日『疲れた~』っていう感じでしたけど、『プライベートは自由だ!』みたいなのもあって楽しかったですね。初めてボルダー(米国コロラド州)へ合宿に行った時は走るだけの環境で『すごいな』と圧倒されつつ、監督の奥さんや娘さんと話をしたりバーベキューをしたり、買い物にも連れて行ってもらったりして、そんなに窮屈でもなくてすごく楽しく過ごしました」

 こう話す関根は陸上に専念することを決めた中学時代から、やるなら最後はマラソンで終わりたいと思っていたという。

「実業団へ行ったらマラソンをやるんだというのはずっと決めていたので、少しずつ距離を伸ばして長い距離を頑張ろうと思っているんです」と笑顔を見せる。

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