【箱根駅伝】どれだけの差で柏原にタスキをつなげるかにかかる東洋大

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田 純/アフロスポーツ●写真 photo by Tsukida Jun/AFLO SPORTS

最後の箱根駅伝となる柏原竜二(4年)は区間記録更新を狙う最後の箱根駅伝となる柏原竜二(4年)は区間記録更新を狙う箱根駅伝"3強"はどう戦うか(3)~東洋大学

区間エントリーメンバー
1区 宇野博之(4年)
2区 設楽啓太(2年)
3区 木田貴大(2年)●
4区 田口雅也(1年)
5区 柏原竜二(4年)
6区 市川孝徳(3年)
7区 八木沢直也(4年)●
8区 大津顕杜(2年)
9区 田中貴章(4年)
10区 川上遼平(4年)
※ただし●印は変更も考えられる。その場合、入ってくると予想される補欠候補は山本憲二(4年)、設楽悠太(2年)ら。

 3年連続で区間賞を獲得し、総合優勝2回、往路優勝3回の立役者になった絶対的エース、柏原竜二(4年)を擁する東洋大の往路優勝は、どの大学の監督も「仕方がない」と受け入れているのが現実だ。

 最後の箱根となる今回、ここまで順調に来ている柏原は、10年に出した1時間17分08秒の区間記録を更新する、1時間16分台で走る、と公言している。それに対して駒大の大八木弘明監督や早大の渡辺康幸監督は「うちの選手を柏原が後ろから追って来ても抵抗させない。1時間20分で走ればいいから、4分はやられると覚悟している」とお手上げ状態だ。

 5区が23.4㎞の最長区間になった06年以降、柏原以外の選手の記録を見れば、07年の今井正人(順大)の1時間18分05秒を筆頭に、早大の駒野亮太の1時間18分12秒(08年)、駒大の村上和春の1時間19分30秒(06年)、明大・大江啓貴の1時間19分52秒(11年)と続いている。それなりの選手が実力を発揮してうまく走れば、柏原の17分台とはいかなくても、1時間18分台は可能だ。それでも優勝を争う駒大や早大がそのタイムを狙わせないというのは、途中で失速すると決定的なダメージになってしまうという上り独特のリスクを警戒するからだ。

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