【視覚障害者柔道】リオ代表内定。北薗新光が3階級減量で2度目のパラ出場へ

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 吉村もと/MAスポーツ●写真 photo by Yoshimura Moto/MA SPORTS

 9月のリオパラリンピックの柔道(視覚障害)日本代表候補選手を決める選考会が4日、講道館で行なわれた。男子5(60kg級、66kg級、73kg級、90kg級、100kg超級)、女子1(57kg級)の各階級の優勝者6人の出場が内定(※)した。なお、今大会で実施されなかった女子63kg級は、国際パラリンピック委員会(IPC)の個人招待枠の指名を受けた米田真由美(三井住友海上あいおい生命保険)が代表に内定。
※各体重クラス第1位の選手をリオパラリンピック日本代表候補選手として日本視覚障害者柔道連盟から日本パラリンピック委員会に推薦する。第2位の選手は第二候補者となる。

100㎏級から73㎏級へと階級変更が功を奏し、リオパラ内定を決めた北薗新光100㎏級から73㎏級へと階級変更が功を奏し、リオパラ内定を決めた北薗新光 視覚障害者柔道は弱視、全盲など視力の状態によるクラス分けはなく、一般の柔道と同様に、体重別で試合が行なわれる。両者が組んだ状態から「始め」となる。

 男子60kg級は、ロンドンパラリンピック代表の平井孝明(熊本県盲学校)と同66kg級代表だった廣瀬誠(愛知県立名古屋盲学校)による一発勝負。ロンドン大会後に廣瀬が階級をもともとの60kg級に戻し、これまで幾度となく頂点を争ってきた2人の対戦は、今回もゴールデンスコアに突入する大接戦に。最後は平井の攻めをかわした廣瀬が抑え込みで一本勝ち。

「パラリンピックへの挑戦はリオが最後」と表明している廣瀬は、「平井選手は年下だけど努力を惜しまない尊敬する柔道家のひとり。彼のためにもリオではメダルを獲りたい」と活躍を誓った。廣瀬はアテネ大会60kg級で銀メダルを獲得している。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る