筋肉の「プロ」と「アマ」、その違いとは? 世界3位になった山田朝美は「やめたほうがいい」と言われてもプロを選んだ【2023年人気記事】 (2ページ目)

  • 武松佑季●取材・文 text by Takematsu Yuki
  • 柳岡創平●撮影 photo by Yanaoka Sohei

【プロの世界大会で3位に輝く】

ーー国内大会に出られず、国際大会が中心の活動となると遠征費の負担も大きそうですが、プロになることに躊躇はなかったのですか?

 正直なところ、当時は関係者の方に「国内大会で優勝や連覇したほうが知名度を獲得できるからやめたほうがいい」と引き止められたこともありました。でも、自分としてはよりレベルの高い大会で戦ってみたい気持ちが強かったので、機会を得られたらすぐにプロ転向することを決めました。

ーープロ転向後の戦績は?

 初のプロコンテストは2019年の「モントリオール エリートプロショー」で3位(ウィメンズボディフィットネスカテゴリー)でした。

海外のプロ選手に混じって堂々の活躍を見せた山田さん(右から2番目) 写真/本人提供海外のプロ選手に混じって堂々の活躍を見せた山田さん(右から2番目) 写真/本人提供この記事に関連する写真を見るーー世界3位とはすごいですね。

 すごくゴツい選手だらけで、まさか自分が3位になれるとは思っていなかったからうれしかったですね。プロとアマチュアではまったく体が違うと感じました。

 アマチュアでは、そこそこの筋肉があって仕上がりがよければそれで評価されますが、プロは大前提としてみな筋肉量がとても多くて仕上がりがいい。そのうえで順位づけをされるので、筋肉量や仕上がり以外のバランスやプロポーション、ステージングなど細かいところまで非常に重要になってきます。

ーー日本と海外でコンテストの雰囲気の違いはありますか?

 あくまで個人的なイメージですが、日本のコンテストは控室にいる時から「絶対に負けない!」というバチバチした感じが出ていると思います。プロは賞金がかかってますけど、"プロショー"というだけあって、みんなで観客に向かってパフォーマンスをする雰囲気。選手同士の仲もよく、お互い楽しみましょうという感じです。

 そういうわけで個人的にはプロコンテストのほうがあまり緊張しないで練習どおりのパフォーマンスを発揮できると感じています。

ふだんはジムの営業時間終了後に自身のトレーニングに励んでいるふだんはジムの営業時間終了後に自身のトレーニングに励んでいるこの記事に関連する写真を見る

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