ガールズケイリンコレクション初優勝の久米詩が明かした覚悟の直談判 代表チームに「一緒に練習させてもらいたいです」 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 高橋学●写真 photo by Takahashi Manabu



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【硬式テニスから一転、競輪へ】

 久米がデビューしたのは今から4年前の2019年。競輪学校(現日本競輪選手養成所)には2018年に入学した。ただ「硬式テニスを小学2年から高校3年までやっていた」と、それまで自転車競技の経験はなかった。

 そんな彼女が競輪選手になろうと思ったきっかけは、父・康徳さんの影響だった。父は元競輪選手で、日本競輪選手養成所の教官を務めている。久米は、高校卒業後は漠然と大学への進学を考えていたが、目指すべき将来を描けていたわけではなかった。そんな時に父からの助言を受けて急遽進路を変更。競輪への道を志した。

 競輪学校へは、自転車競技未経験者を対象とした適性試験に合格して入学した。しかし「そんなに覚悟は決まっていなかったので、入ってからだいぶ苦労した」と言うように、校内のレースでは3着にもなかなか入れず、学校卒業時の成績は20名中14位。プロ選手としての船出は不安に満ちたものだった。

 しかし父や師匠をはじめとした周りからのアドバイスを吸収してメキメキ実力をつけ、デビューから約3か月後には初優勝を果たす。そして2021年にはガールズケイリンコレクションなどの特別レースに出場できる力がつき始め、今年1月には通算100勝も達成。そして今回の特別レース初優勝へとつながった。

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