2017.09.06

LS北見vs中部電力。五輪よりも
シビれるカーリング女子の代表決定戦

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro


中部電力が下馬評をくつがえして五輪切符を手にするか  対する中部電力は、ここに来ていい意味で開き直れた。それが大一番で功を奏すか。

 日本王者として迎えた今季は、LS北見のホームアドバンテージを埋めるべく、決定戦の舞台となる常呂のリンクで累計2カ月近くに及ぶ合宿を複数回組んだ。そして、国内最高レベルの"滑るアイス"の感覚を身体に染み込ませてきた。

 しかし、アドヴィクス杯(7月14日~17日/北海道北見市)、どうぎんクラシックと2大会続けて入賞を逃した。そのとき、選手たちはそれぞれ反省の弁を繰り返すばかりだった。

 リードの石郷岡葉純(いしごうおか・はすみ)が「(いろいろと)迷った部分があった」と言えば、サードの清水絵美は「ショットに安定感がほしかった」とこぼす。スキップの松村千秋も「正直、みんな(の気持ちが)沈んでいたときもあった」と、結果の出なかった2大会を振り返る。

 大事な戦いを前にして、チーム内には閉塞感が漂い始めていた。だが、日本カーリング協会専任コーチのリンド・ジェームス氏がその雰囲気を打ち破ってくれた。彼は、中部電力の選手たちにこう言った。

「日本選手権のときのほうが、カーリングが楽しそうだったよ」

 そのアドバイスに選手たちは救われた。松村が言う。

「(ジェームス氏の言葉を受けて)チーム内で、『もっとポジティブに、プラスに考えてやったほうがいいよね』というふうになった。それで、あと1カ月しかないけれど、こっち(軽井沢)に帰ってきてから"何をやらなければいけないのか"という話を(みんなで)することができた」