2013.11.01

2020東京パラリンピックの主役候補たちが、ステップ大会で躍動

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • 越智貴雄●写真 photo by Ochi Takao

 ユース世代(14歳から21歳)の障害のあるアスリートのためのアジアの祭典、第3回アジアユースパラゲームズ(AYPG)が10月26日から30日にかけてマレーシア・クアラルンプールで開かれた。日本選手団は164名(選手93名、役員71名)で、実施14競技中6競技(陸上競技、バドミントン、ボッチャ、ゴールボール、水泳、車椅子バスケットボール)に出場。計85個(金40、銀20、銅25)のメダルを獲得し、2009年の前回大会に続く首位を守った。

日本選手団の主将を務め、レースでも3個の金メダルを獲得した西勇輝選手     AYPGは若い選手に国際大会の機会を与え、競技経験を深め、国際交流を広める目的で2003年の香港大会から始まった。結果が直接、世界選手権やパラリンピックへつながる大会ではないが、ユース世代にとっては国際経験を積む貴重な大会として位置付けられている。特に今大会は2020年東京パラリンピックでの主力を担う世代が参加しており、日本チームにとっては7年後を見据えた意識とパフォーマンスが選手には期待されていた。

 そんな主役候補の一人が、陸上競技T54(車いす)クラスジュニアの部の西勇輝(19歳)だ。日本選手団の主将も任されていた今大会は、「主将として恥ずかしくないレースをしたい」という責任感を背負いながら、短距離3種目に出場。プレッシャーをはねのけ、見事に金メダル3個を獲得した。100mは16秒28、200mは28秒19、そして自身最終種目となった400mは「いちばん苦手」と言いながらも自己新となる53秒89という快走だった。

 西は東京都出身。地元開催となる20年東京大会への思いは強い。「(AYPGは)2020年に向けて、ちょうどいいタイミングでの大会になりました。いいところも、課題も見つかったのでよかった」と振り返った。

 良かった点はスタートダッシュで、元々得意にしていたが、今回海外勢のなかで戦ってみて、さらに自信が持てたという。課題はスタミナだ。400mも勝ちはしたが、ラスト50mからは「バテてしまった」と明かす。筋トレで長所を伸ばし、走り込みでスタミナ不足を解消し、「20年でメダルが獲りたい」と誓っていた。