2013.02.12

【カーリング】日本選手権、
「女王」中部電力を止めるチームはあるのか

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • 中村博之●撮影 photo by Nakamura Hiroyuki

中部電力の主将・市川美余。大会3連覇へ自信を見せている。 国内カーリング界の最高峰『第30回 全農 日本カーリング選手権』が、2月12日から(2月17日まで)どうぎんカーリングスタジアム(北海道・札幌)で開幕する。

 女子の本命は、大会3連覇のかかる中部電力だ。

 今年は、中国、欧州、カナダへの長期の海外遠征を敢行。夏の間も軽井沢の特設リンクでアイスに乗って強化を図ってきた。そうして挑んだ昨年11月のパシフィック・アジア選手権(ニュージーランド)では、見事準優勝。3月にラトビアで開催される世界選手権の出場権(日本選手権優勝チームが出場)を獲得した。

 日本選手権に向けても、準備に余念がない。2月頭に札幌に入りすると、現地のアイスで精力的にトレーニングを消化。チーム状態はますます上向いているようだ。

 リード佐藤美幸の腰痛が唯一の不安材料だったが、それもフィフスの松村千秋がきっちり穴埋めできる状態。ゲーム勘を失わずにふたりを併用して起用できることで、「一層磐石になった」と見ている関係者が多い。

 また、「成長著しい」と協会関係者や選手間で高い評価を受けているのが、セカンドの清水絵美だ。

 かねてより「後ろのふたり(サード市川美余、スキップ藤澤五月)に、いい形でつなぐことが自分の仕事」と公言してきた清水は、今やその役割を高い精度で実践。ディフェンシブに展開したいエンドでは確実に相手の石をとばし、点を取りにいく局面では難易度の高いドロー(石を置くショット)を正確にこなす。柔軟なショットで攻守のスイッチャーとしての素質を開花させ、スキップ藤澤の選択肢を増やしている。

 さらに、主将の市川が「どこよりも練習を重ねてきたので、長丁場でも全エンドでフルスイープ(アイスを掃くこと)できる体力がついた」と胸を張るように、松村や清水らを中心としたスイープで、ショットの誤差を調整できるのも大きな武器だ。難しいショットでも、「スイープでなんとかなる」と、いい意味で開き直ることができ、それが好ショットを生み出すサイクルを作っている。